ついにこの日が来たなぁ、と心がざわついたのは5月13日の夕方。
午後6時、BOYNEXTDOORの4枚目となるミニアルバム「No Genre」がリリースされたと知って、いてもたってもいられなくなったんです。
再生ボタンを押した瞬間、頭の中の景色がガラッと変わって、音楽ってこんなに自由でいいんだと、素直に感動しました。
BOYNEXTDOORニューアルバム「No Genre」タイトル曲「I Feel Good」
音が鳴った瞬間から違いました。
重めのベースとしっかりとしたギターリフが耳に飛び込んできて、気づいたら首を振ってました。
「I Feel Good」、この曲はただの明るい曲じゃないです。
土台にはファンキーなビートがあるのに、そこに乗ってくるボーカルがとにかく自由で、どこかワイルド。
音の隙間から感じるラフな質感が、すごく心地よかったんです。
この楽曲には、BOYNEXTDOORのメンバーであるミョン・ジェヒョン、テサン、ウンハクが制作に携わっているそうで、なるほど納得。
特にプレコーラスの部分に童謡のようなメロディがサラッと入っていて、聴いていて思わずクスッとしました。
こういう遊び心、久々に「K-POPでこんなことする?」って思えて新鮮でした。
ウンハクが「観客と一緒に飛び跳ねながら楽しめる曲を目指した」と語っていたように、これはライブでこそ真価を発揮しそうな一曲です。
想像してみてください、ステージ上でハンドマイク片手に、音に乗せて自由にはしゃぐBOYNEXTDOORの姿。絶対楽しいに決まってるじゃないですか。
BOYNEXTDOORニューアルバム「No Genre」世界観
アルバムを通して感じたのは、「音楽ってもっと自由でいいんだ」という感覚。
まるでジャンルという枠を取っ払って、やりたいことをとことん詰め込んだような内容です。
テサンが「今回はどうすればリスナーが気軽に音楽を楽しめるかを考えながら制作した」と語っていたように、変にコンセプチュアルに走っていないからこそ、聴く側も肩の力が抜けるんですよね。
例えば「123-78」という曲はちょっとびっくりしました。
ジャジーなピアノにキャロルっぽいメロディ、そしてBOYNEXTDOOR特有のリズム感。
それらが絶妙にブレンドされていて、「まさかこのグループからこんな音が飛び出すなんて」と、いい意味で裏切られた感じです。
しかも、この曲とタイトル曲「I Feel Good」を同じアルバムに収録するセンス。
普通なら一貫性が〜とか言われがちだけど、むしろそのギャップこそが今作の魅力なんですよね。
ミョン・ジェヒョンも「これ全部同じアルバムに入ってるって信じられないくらい、曲ごとに違う」と話していましたが、まさにそれです。
アルバムには他にも、「Step By Step」「冗談?」「Next Mistake」といった楽曲が並んでいて、それぞれに違った表情があるんですが、どれもBOYNEXTDOORっぽさが芯に通っている。
それがこの作品をただのコンセプト勝負に終わらせていない理由なんだと思います。
ハンドマイクと生歌へのこだわりに本気を感じる
もうひとつ触れておきたいのが、BOYNEXTDOORのステージパフォーマンスへのこだわり。
6人はデビュー当初から一貫してハンドマイクにこだわってきました。
それだけでも十分すごいのに、毎回生歌で勝負してくるって本当にすごいと思う。
ソンホが「全トラックの生歌練習をする」と言っていたのを読んで、ちょっと震えました。
タイトル曲だけじゃなく、活動予定のない収録曲まで全部練習するって、そこまでやる?って思ってしまいますよね。
でも、それがあのライブの説得力を支えているのかもしれません。
しかも、パフォーマンスの準備段階ではマイクを使わずに練習して、活動直前になってハンドマイクを持った状態で再調整するっていうこだわり方。
これ、想像以上に難しいことなんです。マイクの有無で重心や動き方も変わってくるし、歌の響き方も違ってくる。
そこを丁寧に調整してるのが、本気で「音楽で勝負したい」という気持ちの表れなんじゃないでしょうか。
思い返してみると、ステージに立ってるときの6人の姿には妙な説得力があって、それは単に振り付けが上手いとか、歌が上手いとか、そういう話だけじゃないんです。
地道な練習の積み重ねが、ステージに立ったときにしっかりと形になる。
そんな姿を、これからもたくさん見ていきたいなと思いました。
BOYNEXTDOORニューアルバム「No Genre」全曲レビュー
2025年5月13日にリリースされたBOYNEXTDOORの4thミニアルバム『No Genre』。
「ジャンルにとらわれず、自由な音楽を楽しみたい」――そんな思いが詰まった1枚です。
ここでは収録曲すべてを、実際に聴いた感想とともにレビューしていきます。
I Feel Good
アルバムの顔とも言えるこの曲。
イントロのギターリフから一気に心を掴まれました。
ファンキーなサウンドに直感的な歌詞、そしてパンチのあるボーカル。音が体に刺さるような、ザラッとした質感がクセになります。
個人的に一番グッときたのは、童謡を引用したプレコーラスの部分。
無邪気な遊び心が、BOYNEXTDOORらしいなと感じました。
ライブで盛り上がる姿が目に浮かぶような一曲です。ステージで思いっきり飛び跳ねたくなる、そんな感覚にさせてくれます。
123-78
この曲は、アルバムの中で一番意外性がありました。
まさかここでキャロルっぽい雰囲気のジャジーなナンバーがくるとは。
静かに、でも確かに心の奥をくすぐってくる感じです。
テンションが高い楽曲が多い中で、この落ち着きのあるサウンドがとても印象的。
ちょっと肌寒い季節の午後、温かい飲み物を片手に聴きたくなるような…そんなシーンが自然と浮かびました。
柔らかく包み込むようなボーカルがまた心地よくて、何度もリピートしてしまいます。
Step By Step
この曲は、前向きなエネルギーがダイレクトに届いてくるのが魅力。
シティポップ風のサウンドが全体を軽やかに包みつつも、そこに重なるメッセージはかなり芯があります。
「焦らなくていい、一歩ずつでいいんだよ」って背中を押してくれる感じ。
個人的には、夜の帰り道でイヤホンから流して聴きたくなりました。
ネオンの中を歩きながら、ちょっとだけ自分を肯定してみたくなる、そんな優しさが詰まっています。
冗談?
タイトルからして気になっていたこの曲、実際聴いてみると「なるほど」と思わせてくれる展開でした。
ユニークな構成で、遊び心が散りばめられた一曲。
ちょっとスカした感じで始まるかと思いきや、サビでグッとエモーショナルになる落差がクセになります。
歌詞もどこかリアルで、誰しもが一度は感じたことがあるような、ちょっとしたすれ違いや勘違い。
まるで日常の一コマを切り取って音楽にしたような、そんな感覚になりました。
Next Mistake
アルバムの締めにふさわしい、切なさと優しさが混ざった一曲。
ハウス系のビートに乗せて、感情の揺れをストレートに歌い上げているのが印象的でした。
メロディの中に少し哀愁があるというか、どこかで手放せなかった感情をそっと認めてくれるような雰囲気。
実際に聴いていて、自分の中の「やりきれなさ」がふと浮き彫りになる感じがありました。
でも、それを否定せず、次の一歩に変えていけるような。
そんな希望を感じるエンディングです。
『No Genre』全体を聴いて感じたこと
このアルバムを通して強く感じたのは、「自由な音楽って、こんなに心地いいんだな」ということ。
各メンバーの個性がしっかり表現されているからこそ、どの曲も違う顔をしているのに、ちゃんと一枚のアルバムとしてまとまりがある。
不思議だけど、それが自然なんです。
音楽のジャンルって、時にリスナーを縛ってしまうものだったりしますよね。
でも『No Genre』はその壁を軽々と越えてくれる。気づけば、ただただ“音”を楽しんでいる自分がいました。
聴いていて「この曲はこういうジャンルだから好き」とか「これは自分っぽくないな」といった感覚を手放して、感情のままに音楽を受け取れるのが心地よい。
それって案外、音楽の原点かもしれません。
まとめ
『No Genre』は、単なる1枚のアルバムではなく、BOYNEXTDOORの進化と挑戦が詰まった記録です。
音楽的な幅を広げつつ、それでも変わらない“らしさ”をキープしているのがすごいところ。
ジャンルを超えても、どの曲にも通底しているのは、飾らないリアルな感情と真っ直ぐなメッセージ。
実際に聴いてみて、「自分ももっと自由に生きていいんだ」って背中を押された気がしました。
そんな風に思える音楽に出会えるって、そう多くはないですよね。
この記事を読んで気になった方は、ぜひ一度フルで通して聴いてみてください。
一曲ずつ聴いていくうちに、いつの間にかBOYNEXTDOORの世界に引き込まれていくと思います。
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